イノベーション

イノベーションとは

NPO法人マネジメント共育ネットワーク(MCN)の「イノベーション」の定義は、「ものごとの新しい進め方や仕組みで、新たな価値を生み出すことにより、人々の生活や仕事に良い方向の変化をもたらすもの」である。

イノベーションの定義は数限りなくあるが、その泰斗・シュンぺ―タ―は「新結合」と呼び、「新しい財貨の生産」「新しい生産方法の導入」「新しい販売先の開拓」「新しい仕入先の獲得」「新しい組織の実現(独占やその打破)の5類型を提示した。即ち、生産要素を全く新たな組合せで結合し、新たなビジネスを創造することであり、その実行者を「企業者」と呼んだが、今日では「起業家」と訳されることが多い。

日本では、1958年の『経済白書』で、イノベーションが「技術革新」と訳されたことにより、「開発」と「製造」という非常に狭い範囲に限定して使われることが多かったが、近年は「革新」や「刷新」として、経営全般にわたる広い概念で使用されている。

イノベーションは、しばしば「プロダクト・イノベーション」(製品革新)と「プロセス・イノベーション」(工程革新、製法革新)に分類されてきたが、工業化社会の知識社会への進展を受け、製造以外の分野において「新サービス」によるイノベーションの比重が高まりつつある。昨今、ネットビジネスの急伸を受け、続々登場している「ビジネスモデル」の大半がそれに該当している。またイノベーションは、「漸進的イノベーション」と「急進的イノベーション」にも分類される。前者は「改善」、後者は「改革」と呼ばれることも多いが、前者が持続的に行われる場合、一定期間内にかなり「大幅な改善」が生み出されることから、前者もイノベーションの一部と見なすことが多い。

現在MCNでは、「プロダクト・イノベーション」ばかりでなく、「マーケティング・イノベーション」や、プロセス・イノベーションなどを含む「マネジメント・イノベーション」、ヒトの「マインド・イノベーション」、カネの「ファイナンシャル・イノベーション」、さらには、それらを統合する「ビジネスモデル・イノベーション」の6チームが相互連係しつつ活動している。

日々の活動が触媒となり、担当する企業や組織のモノやサービス、仕組みなどに新しい技術や考え方が続々と生まれ、新たな価値が創出されることによって、社会が大きく進展することが我々の夢である。

以上

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