1-X 海外展開支援の仕事

2021年年末で私は35年勤めた双日株式会社を退職することにしました。
2010年に中小企業診断士に登録した時から、いつかは独立と考えていましたが、下の息子が大学を卒業するまでは不安定な生活になるかもしれない独立起業ということは気持ち的にはばかられました。
息子がストレートで大学まで卒業する予定の年は2022年3月で、私が定年を迎える1か月前。
定年までは会社に勤めよう、ただし再雇用は選ばずに自分でやりたいことをやっていこう、このように考えました。
退職したタイミングは定年まであと4か月というところでしたが、いろいろと思うところもあり、区切りの良い年末で退職届を出すこととしました。

この時に決まっていた仕事はMCNで1社半年間の企業研修の仕事がひとつともう1社の研修会社で講師として登録できたくらいでした。
お世話になった診断士の先輩からのアドバイスもあり、たまたま募集のあった中小企業基盤整備機構海外展開支援の仕事に応募してみることにしました。
自分が勤めた商社での経験が活かせるのではないかと考えたからです。
ご縁があって採用に至り、私の退職後の仕事の柱の一つとなりました。
中小企業の方々が海外展開をやりたい!と考えたとしても経営資源は豊富ではありません。こんな時に伴走支援を行うチームが組成されています。

中小機構は経済産業省傘下の独立行政法人です。同じような組織として海外展開を専門に支援するJETROもありますが、中小機構は海外のみならず、中小企業のあらゆる困りごとをワンストップで解決したいという存在であるかと思います。

中小機構には我々のように常駐で働くアドバイザーが東京本部に26名、日本各地に10拠点あり、それぞれに数名ずつ配置されています。さらに国内・海外で我々からの依頼に基づいて動いてくださるアドバイザーが300名ほどおられます。彼らと連携しながら、多面的に中小企業を応援し、彼らの海外展開を成功裏に導くことはとても楽しくやりがいのある仕事のように思えます。
ちなみに中小機構では私はこんなふうに紹介されています。

中小機構では相談対応のほかに、企業様と一緒に海外出張しての調査などの機会も頂いています。また、中小機構主催のセミナーへの登壇や、ビッグサイトなどで開催される展示会での海外展開に関する無料相談でブースを持たせてもらったりもしています。

これまで会社に勤めているときには社内では誰もが共有しているような知識や経験値も一歩外に出ると価値を評価してもらえるということは大きな喜びです。

各所でセミナーなどでお話しをさせていただく際にも、自分自身の強みや価値を再評価してみることをお勧めしています。会社勤めのサラリーマンの方は自分の強みに気づいていない方が極めて多いように感じます。自分のできること、好きなことを客観的に良く考えて棚卸してみるとこれまでの会社生活は相当なスキルを与えてくれていることを再発見してくださる方がいっぱいいらっしゃいます。

このような力を活かしていけば、会社を離れても仕事につなげていけるのではないかと考えています。



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